BeagleBoneBlack [2] – BBB 回路概要 –
BeagleBoneBlack の主な仕様を確認する
前回の記事(下記リンク参照)にて無事に起動まで何事もなく確認できましたので,ここからいろいろと各種 I/O をいじっていきたいと思いますが,その前に,システムのリファレンスマニュアルを確認して BeagleBoneBlack のハードウェアについての概要を押さえておきたいと思います.
BeagleBoneBlack のシステムリファレンスマニュアル,回路図,基板データ,BOM などの技術資料は下記 BeagleBoard のサイト
http://elinux.org/Beagleboard:BeagleBoneBlack
ページ下の方に,ボードのリビジョンごとにまとめて置かれています.今回使用しているのは最新版の rev.C ですので下記のファイルとなります.
http://elinux.org/Beagleboard:BeagleBoneBlack#LATEST_PRODUCTION_FILES_.28C.29
リファレンスマニュアルより抜粋
ボードの主な仕様一覧とボードの外観です.
○プロセッサ
中心となるプロセッサは,Texas Instruments 社製 ARM Coretex-A8 コア内蔵の Sitara AM3358BZCZ100 です.プロセッサ本体・グラフィックエンジンのほか,Ethernet MAC,USB,LCD コントローラなど,多様な I/O をもった SoC です.
BeagleBoneBlack を使いこなす上で必ずしも必要ではありませんが,最新のプロセッサのデータシート,テクニカルリファレンスなどの詳細情報は下記 Texas Instruments 社のサイトからアクセスできます.
http://www.ti.com/product/am3358
○メモリ
-
SDRAM
512MB(256Mb ×16) のDDR3L SDRAM を搭載しています.
デバイスは Micron 製 MT41K256M16HA-125,または Kingston 製 KE4CN2H5A-A58 のどちらかが搭載されています.
-
4kB EEPROM
ボード情報格納用の 4KB EEPROM で,プロセッサの I2C0 端子に接続されています.ボード名,シリアル番号,リビジョン情報などのボード固有情報が格納されています.
-
4GB eMMC
大容量のストレージ用 eMMC (Multi-MediaCard) で,プロセッサの MMC1 に接続されています.
Micron 製 MTFC4GLDEA 0M WT または Kingston 製 KE4CN2H5A-A58 が搭載されています.
デフォルトではこの MMC1 に OS (Debian)データを持っており,起動時はここから読み込んで起動しますが,他の OS を使用したい場合などは MMC0 端子に接続された micro SD カードスロットに OS イメージを焼いた micro SD カードを挿入しておけば,そちらを優先して起動することが可能です.
-
MicroSD コネクタ
microSD カードのコネクタです.上記の通り microSD カードに書き込んだ OS のイメージから起動することが可能になりますので,デフォルトのDebian OS 以外にも Android をはじめ好きな OS を載せて使用することができます.
○ PC USB インターフェース(USB Client)
PC と接続することで,PC からは BeagleBoneBlack をマスストレージデバイスとして扱うことができます.また,Network-over-USB のドライバをインストールすることで PC から SSH 経由で操作することも可能です.
○デバッグ用シリアルポート
デバッグ用シリアルインターフェース(UART0)は 1×6pin ヘッダからアクセスします.USB-TTL アダプタなどを経由して PC からアクセスします.
○USB1ホストポート
USB TypeA コネクタ.LS/FS/HS をサポートした USB ホスト端子です.
1ポートしかありませんので,キーボードとマウスなど,2つ以上の機器を使用する場合は USB ハブを介しての接続が必要になります.
○電源端子
ボードの電源供給方法としては,
- USB ポート経由で供給,
- DC コネクタに 5V 1A 程度の AC アダプタなどからの電源を接続
- 拡張コネクタ経由で外部から供給
があります.ボードのI/Oを利用してに外付け機器を制御するなどする場合には AC アダプタ等を利用して外部から供給するのが良いでしょう.
○リセットボタン
ボードのリセットボタンです.
○電源ボタン
○インジケータ(LED)
Power LED は電源 ON 時に点灯,残りの4つの LED は GPIO 経由でソフトから制御可能です.
○CTI JTAG ヘッダ
ソフト開発・デバッグ用 JTAG インターフェースです.コネクタは搭載されていませんので必要ならば購入して取り付けて使用します.
コネクタの型番は FTR-110-03-G-D-06,digikey などで購入可能です.
○HDMI インターフェース
HDMI インターフェース.現状では下記の解像度をサポートしています.
1280×1024
1440×900
1024×768
1280×720
○Cape ボードのサポート
BeagleBoneBlack は,ボード両端の拡張ヘッダを利用することで最大4台までの拡張ボードやケープと呼ばれるボードを接続して使用することができます.
参考
BBB wiki : BeagleBoneBlack の revision ごとの情報,ハードウェアに関するドキュメント,BeagleBoneBlack 上で動作可能な OS についてなどの情報(英語).
TI AM3358 技術情報
コメントを残す